技術の向上が集患の最大の武器【成功への道】

● 顧客ターゲットの絞込み
この場所で治療院を経営するにあたって星野院長が考えたことは、「全ての住民を患者としてのターゲットにするには無理」だということでした。
「一番大きなパイだけに絞ろう」と考えたのです。それが、「学生」や「若い世代の夫婦」「働く女性」などでした。

星野院長はこの地に来る以前、比較的高齢者が多い町の接骨院に勤務していました。患者層がガラリと変わることになったわけです。
的を絞ることにより内・外装も決まってきます。変えたのは、治療院の看板、チラシ、院内の雰囲気など「どうしたら入りやすいか」を追求して考えました。とくにOL対象を意識したとき欠かせないのは

1.潔感
2.スタッフの技術
3.あいさつ

などです。

いるか堂は、オープン感覚で、個室もありません。

「かえってきちんとすると、着替えてこなければいけないという意識があるから入りにくい。」

例えば、銀座で食事をするのなら、着替えなければいけないが、近くの居酒屋などへ行くときはネクタイをしなくても済む。そうした違いによって客単価が大きく変わるかというと、意外とあまり変わらないものです。

星野院長は、

「そこまで絞っているつもりはなかったが、看板のデザイン、雰囲気、ターゲットがちょうど、合ったのではないかと思う。少し経ってから流行ったなら戦略が良いのかもしれないが、実際、一気に流行ったので、偶然にすぎない」と謙遜します。

● 患者に好まれる柔整師
治療技術は練習すればうまくなる。だからといって、うまい人がすべての患者さんに好かれるかというとそういうわけでもありません。患者の話を親身になって聞いてくれるような術者が好きだという人もいれば、嫌がる患者もいます。
なかには技術が足りなくても話が 面白い人がいいという人さえいる。だから、足りないものを補いあえるようにチームでうまくやれればよい。そういうことを意識してスタッフを養成しています。

施術者の指名ができるのが、いるか堂の特徴です。指名料も取らない。マッサージ店などでは指名制はありますが接骨院では珍しい。それは接骨院でいちいち指名を受けていると多くの患者の要望に応えられないばかりか、治療院の回転も悪くなってしまうからです。
ところが1日の患者数も少ないいるか堂にはそれができるのです。

なによりも、

「手の大きさや力加減があう、あわないということや、指圧が好きな人、体をほぐすのが好きな人、患者にはいろいろな志向がある。」

そしてそれらの選択権はもちろん患者側にあるからです。

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