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単発記事
整形外科医から見た柔整師 (前編)
(3/3)
残念ながら、整形外科からの柔整バッシングは年々多くなっているようです。
整形外科と柔整の軋轢はどこにあるのでしょう。
「整形外科医から見た柔道整復師」について、板室温泉病院理事長の大井淑雄氏にお聞きしました。

●有床の大病院より 無床診療所が競合
  ―― トラブルが増えた原因はなんでしょう。

 大井  1つは業権の問題があります。整形外科医として開業している小さい診療所はたいてい手術もやるがほとんど整形内科といってよく、整形外科学診断学みたいなものです。
 つまり手術をあまりしないから柔整師と治療法が類似的になるということもあるでしょう。
 ですから有床の大きな病院は競合しないけれども、無床診療所は競合することもあるといって良いかもしれません。

 さらに、柔整の学校がどういう訳か乱立されて、卒業生が増え続けているため、このような状況にさらに追い討ちをかけることになるでしょう。
 日本の保険制度の問題もあります。受領委任払いという昭和11年からの特殊な取り扱いを柔道整復師だけが許されて来たことが問題であるという指摘もあります。

  ―― 業の問題ですが、小泉内閣の一連の規制緩和の中にさらに柔整の範囲を拡大しようとした動きもありました。
 たとえば柔整師にレントゲン撮影と診断を許そうなどと提示し、一応厚生労働省は反対しましたが、今後の政治的背景によっては特区での実施もあるともいわれているがどうでしょう。


 大井  人体にさまざまな影響をおよぼすエックス線照射にかかわる業務は、専門教育と知識、技能、資格を必要とします。エックス線診断は医師、歯科医師のみなすべき行為で、柔道整復師に撮影、診断業務を認めることは適当ではないでしょう。
 専門学校での3年間の教育カリキュラムに放射線業務や放射線障害の教育にかかわるものはありません。放射線障害の恐ろしさはもっと強調されてしかるべきです。医療というのは、医者のためでも事業家のためにあるものでもなく、患者のためにあるのですから。

 整形外科医や放射線医はその専門家になるために、少なくても数万枚のエックス線フイルムを読影する修行を積み、疾患の診断を読影できるようになります。必ずしも診断がやさしいものばかりではないのです。
 医師、放射線技師以外に自分たち(柔整師)でとるのはやめて、やはり医師に紹介すればよいのだと思いますね。


(整形外科医から見た柔整師 (後編)へつづく)

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