平成21年7月22日と23日に2日間コースの研修を受けました。 その節は、大変お世話になりました。 2年位前より、訪問マッサージ研修に興味を持っていました。しかし、鍼灸整骨院を開業している者にとって3日間仕事を休むのは難しく、受講したくてもなかなか出来ませんでした。そんな折、研修に2日間コースが出来たことを知り、また今年になって我が整骨院もスタッフが充実して、少し余裕が出来たため、後の事をスタッフに任せ、ようやく研修を受けることが出来ました。 久しぶりに机に向かっての勉強です。普段は、患者様と接して、体を動かして仕事をしていますので、座学で長い時間座っていることに、始めは違和感がありました。 講義の内容ですが、実際に経営・運営していた先生の経験談ですので、そのまま活用できるものばかりです。所々で、実際にあった例を挙げていただき、成功例も失敗例も包み隠さずお話していただきました。話もそうですが、資料・データもそのまま現場で利用できるものばかりです。 先生は、「いつも話が脱線して済みません」とおっしゃっておりましたが、紙面の情報より、生きた情報を沢山聞けたことに、私は価値があると思っています。 特に印象に残っているのは、「治療院を構えている先生程、失敗する」というお話です。「患者が来るのを院内で待ち構えている」のと、「患者様宅へ上がらせてもらう」、この違いは、頭では理解しているようで、なかなか奥が深いと思い感銘を受けました。 マネジメントを学ぶ中で、医師との文書のやり取りや、患者様のニーズの捉え方、きめ細やかな配慮と思いやり、患者様宅を訪問するにあたってのアピアランスについて等、細かな点まで教えていただき、目から鱗です。経営者の立場からマネジメントを学びつつ、治療家としてのモラルや人間性についても学んだ、そんな感じです。 そして訪問マッサージを利用したいと思っている患者様は、治療家としての技術を求めるよりも、むしろ治療家の人間性に、信頼と安堵感を求めていることに気づかされました。高齢社会で医療から介護へシフトしていく中、私は医療や療養にこだわって施術していきたいと思っております。それは、介護を最後の砦や逃げ場にしない、要介護者をつくらないよう、治療家としてプライドを持って施術していくということです。 また、経営者の立場として、「最近高齢患者が減ってきたな。介護のデイサービスやデイケアに取られちゃったかな」と手を拱き嘆いているのではなく、少なくとも私の治療院に通って下さっている高齢患者様には、5年・10年先、たとえ歩行困難になったとしても安心して施術を受けられるような、環境を整えていきたいです。 医療の最底辺から、訪問マッサージの施術によって、最後まで患者様を支えてゆくことも、ある意味でのターミナルケアになると思っております。なんだか偉そうなことを書いてしまいましたが、先生の研修を受けたら、あマ指師の仕事に大きな可能性を感じました。 最後に、研修2日間で8万円を高いと思う人もいるでしょう。しかし、私は安いくらいだと思います。実際先生にも「安いです!」と、思わず言ってしまいました(笑)。 少人数での研修ですので、ただ聞いているだけの受身の講義にならず、疑問があれば即質問できますし、理解してから次へ進めます。そのまま活用できるように、資料・データも揃っています。そして何より、先生の話に惹かれます。同じ研修をもう一度受けたいと思う程、話の内容が濃く、興味深いです。また、教えっぱなしではなく、後で質問・疑問等があれば、メールや電話で対応して下さいます。 施療技術の勉強会も大事ですが、一度はこのような研修を受けてみるのをお勧めします。