療養費請求に危機!?

―― 現実問題その認識がない先生もおられますよね。何かあった後では遅いのに。

 担当者 「そうです。もう一ついえるのはリスクマネジメントですね。何か事故があった後だと免許取り上げられます、と。その前に、自分の生活を守るためにもリスクマネジメントしなければダメですよ、ということですね。
たとえば、机にレセプトおいて窓から飛んでいってしまったなんて事になったらどうしますか、ということですね。
 行政側としても、かばってあげたくても、どこからか言われてしまうと、処分せざるを得ない。

 ―― そういった話は結構あるものなんですか?

 担当者 「結構ありますね。一度、警察にまで話がいってしまったことがありました。要するに、本当に個人情報というのは、リスクマネジメントなんです。自分の生活を守るためにあるし、多少のハードルを越えてもちゃんとしていれば、自分の生活も豊かになるということなんですよ。」

 ―― 治療院を守るために、リスクマネジメントは絶対に必要という事ですか?

 担当者 「そうですね。これだけ色々な業界でも情報が漏えいして、行政では大変危機感を抱いているのは事実です。だから行政としても信頼できる相手を求めます。信頼できる相手というのは 『個人情報を適正に扱っているか?』 という当たり前の事が判断材料になります。当たり前の事をやらないからダメなんです。当たり前の事をやっていれば何も問題はないのですから。
ただそれができてない。

車の中に書類を置いたままどこかへ行ってしまったり。人間だからつい忘れてしまう事もあるでしょう。しかし個人情報を扱う以上は、それだけでは許されないのです。
だから対策をする。常に事前にチェックリストを作成して持つだけでも全く違います。こういった対策の一つ一つがリスクマネジメントなのです。」

 ―― 事前のリスクマネジメントが重要であると。

 担当者 「事前だけでは不十分です。リスクマネジメントというのは、起こってしまった事態にも対応できるようにしなければなりません。例えば、リスクマネジメントを考えている治療院さんでは、施術中の事故に対して損害賠償保険に入るような事前策を行っています。これも大事な事であると思うのです。転ばぬ先の杖として、リスクマネジメントは絶対に必要なのです。

先ほども申し上げたように、行政は今危機感が高まっています。行政のリスクマネジメントとしても、個人情報をずさんに管理していそうな相手とは付き合いたくないというのが本音です。
今後ますますこういった時代の流れが進むことで、リスクマネジメントができていないところは、行政と付き合いづらくなるのでしょうね。」

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